海外調査報告  
 
「中国IT企業・ソフトウェアパーク調査団報告」
● 訪問都市:遼陽市、瀋陽市、大連市
  訪問企業等:遼陽市 遼陽河東新城プロジェクト
                      弓長嶺区内企業訪問(ガラス工場)
                      遼陽市「東軟集団有限公司 Neusoft」
                      瀋陽市人民政府内
                      瀋陽日本中小企業パーク       
                      蘇寧電器有限公司 SUNING
                      大連ソフトウェアパーク管理委員会
                      NEC大連
                      WISTRON北京(大連支社)
                      エンジンBPO大連
● 期  間:2009年11月15日(日)〜2009年11月19日(木)
● 派遣趣旨:
  昨年秋以来の世界的な金融危機は、GDP二桁という経済成長優等生の中国をも直撃しましたが、2009年第2四半期(4−6月)のGDPは7.9%と回復し、中国経済が最速でこの危機を抜け出したと見られています。
このことは、日本経済が中国向け輸出により持ち直しつつあることからも推察することができます。
 この中国が景気回復を果たした背景には、中国政府が打ち出した総額4兆元(約57兆円)の景気刺激策があります。都市部と農村部との格差を縮めるための鉄道や道路のインフラ対策、農村部へ家電を広めるための政策など、国内の内需拡大が景気を底上げしています。輸出依存型経済から内需拡大型経済へと大きく転換しようとしています。
  いままで中国の発展を牽引してきた沿海部の成長が一段落し、政府が重点的に経済発展を図ろうとしている地域の一つに東北3省があります。遼寧省、吉林省、黒龍江省からなる東北三省はいま、各地方政府、各工業開発区、大手の旧国営企業などが総出で投資への誘致活動を繰り広げています。  
今回の調査団は政府の「景気刺激策」と「東北三省大開発」により、日々発展を続ける東北三省の遼寧省、その中の3市を訪問し、交通インフラ整備、新しいビジネスの萌芽、家電下郷政策の実態など、エマージングマーケットの実際を視察してきました。
 
●調査団活動の概要
(財)日本生産性本部情報化推進国民会議では11月15日(日)から19日(木)の5日間、中国東北地区の遼寧省の3都市を訪問する総勢10名の調査団を派遣した。遼寧省の省都瀋陽市、昔からの工業都市遼陽市、中国第3の港湾都市大連市を駆け足で巡る調査団であった。
 遼寧省政府、遼陽市、瀋陽市、大連市のそれぞれの担当者の案内で、全部で10箇所のソフトウェアパーク、企業などを訪問し活発な意見交換と交流を行ってきた。

河東新城プロジェクト
建設中の遼陽河東新城プロジェクトの完成図(遼陽市)
 11月15日、瀋陽桃仙国際空港に到着後、遼陽市に移動。建設中の遼陽市にあるニュータウン建設事業である「河東新城プロジェクト」を視察、計画面積が80平方キロという広大なプロジェクトに団員全員でびっくり。 王宮温泉ホテル
調査団初日に宿泊した王宮温泉ホテル(遼陽市)
宿泊は、同じく遼陽市が観光レジャーエリアとして開発中の弓長嶺区にある温泉保養施設である王宮温泉ホテルであった。零下10度の天候の下、温泉を楽しんだ?初日でありました。日曜日にもかかわらず、遼陽市の担当者が案内、丁寧な説明をしていただいた。感謝!感謝!

  翌16日(月)は、早朝から遼陽市弓長嶺区内にあるガラス製品の工場を見学、寒い工場の中での社員の方々のテキパキとしたかつ丁寧な働きぶりに驚嘆。
その後、瀋陽市に移動。中国トップクラスのITソリューション?サービスプロバイダー「東軟集団有限公司 Neusoft」を訪問。
 17日(火)は、瀋陽市人民政府を訪問した後、香港・米国・韓国・日本などの代表的外資系企業が集積する瀋陽経済技術開発区とその中にある日本中小企業パークを訪問。その後、中国第2位の家電量販チェーン「蘇寧電器有限公司 SUNING」を訪問。
  18日(水)大連ソフトウェアパーク管理事務所を訪問。日本・欧米・中国のIT関係の会社が多く集積する場所だが、特に日本から受注したITのアウトソーシング業務やBPO(Business Process Outsourcing)業務が多いのが特徴である。

  遼寧省、遼陽市、瀋陽市、大連市政府の担当者の皆様には、的確なサポートやアテンドをしていただき感謝に絶えません。各訪問先の企業の皆様には、多忙にもかかわらず私たち調査団の訪問を快諾賜り、かつ熱心に説明をいただき感謝いたします。また、私たちの質問にも丁寧にお答えいただき本当にありがとうございました。
  訪問した遼寧省の3つの経済技術開発区では世界の中国生産拠点として中国の大きさと力強さを、東軟集団有限公司や蘇寧電器の訪問では、まさに、エマージング・マーケットとしての中国とともに急激に成長し続ける昇龍中国企業の姿を垣間見ることができました。
  また、同行通訳の呉氏には、訪問先での通訳のみならず、移動中のバスの車窓に映る光景の説明、移動途中で訪問した「瀋陽市博物館」での中国4000年の歴史を踏まえた上での的確なアドバイスと説明、そして、私たち団員の夜遅くまでの中国探訪へのお付き合い---。本当にお疲れ様でした。
  なお、訪問した3都市の概要と訪問先は以下のとおり。(各訪問先の報告は次回となります)
                             

遼陽市とは
  遼寧省の中では古い工業基地のひとつ。遼東半島と環渤海経済圏の中心に位置している都市。省都瀋陽から車で1時間の距離にあり、遼河・太子河に臨む。人口は約180万人。化学工業、化学繊維工業、ビニール業種、冶金と非鉄金属、鉱産物などが基幹産業。
 ○訪問先 遼陽河東新城プロジェクト 弓長嶺区内企業訪問(ガラス工場)

瀋陽市とは
遼寧省の省都。中国東北部(旧満州)の主要都市の一つ。国家歴史文化名城に指定される観光都市でもある。経済的重要性から省クラスの自主権をもつ副省級市。ハルピン、北京、天津、大連などへと向かう東北地方の主要幹線鉄道5本すべてが経由する都市。人口は約700万人。
 ○訪問先 東軟集団有限公司  瀋陽市人民政府  瀋陽日本中小企業パーク 蘇寧電器

大連市とは
  遼寧省の南部に位置する。省クラスの自主権をもつ副省級市。人口は約600万人。中国第3の港湾都市で、大連港はで、中国最大の石油輸入港でもある。東北地方への鉄道の出発点である大連駅、大連国際空港、高速道路網と相まって、大連は巨大な流通センターとなっている。
 ○訪問先 大連ソフトウェアパーク管理委員会
        NEC大連  WISTRON北京(大連支社) エンジンBPO大連 

(文責:調査団事務局 藤村 茂樹)