わが国産業の生産性が,欧米先進国のそれに比べてきわめて低いことは周知の事実であって,この生産性の低さがコスト高を招き,輸出不振を招き,国民所得を低いままにとどまらせる結果を招いている。
   これに対する従来のいわゆる“合理化運動”は,設備の近代化を図ることに主力をおいてきた。
   しかし,資本蓄積の乏しいわが国の現状では,これまでの設備近代策をさらにおし進めることが必要であることはいうまでもないが,これと併行して,生産技術,原料,燃料,労働,経営技術,流通組織のすべてを含めた総合生産性の向上を図ることが,コストの低下,品質の向上を可能にし,輸出を振興させ,ひいては国民所得を増大させる起死回生の策といえよう。
   かような生産性向上運動が大きな効果をあげるためには,政府,経営者,労働者のすべてを含めた全国民の支持をえて,国民運動的に行なわれることが望ましい。そのためには,この運動の中核体となってこれを推進する機関が,産業界の総意によって設立され,これに民間の有識者を集め,その自由な創意による活動が行なわれるならぱ,その成果は期して埃つぺきものがあろう。
   この意味において,わが国産業の生産性向上運動の中核体たる“日本生産性本部"を民間団体として設立し,政府が行なう生産性向上対策と相呼応して,民間において,国民運動的規模において活発な運動を展開し,わが国産業の生産性の飛躍的向上を図らんとするものである。
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