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生産性本部の提言「主張」

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2012年1月25日号
 新興国グローバル人材  求められるグローバルマインド  

   


   グローバル人材育成への関心が高まっている。中長期的に日本の国内市場が縮小していく中で、 海外に成長の活路を見出そうとする企業が増えていることが背景にある。この傾向を円高がさらに後押ししている。    

   1980年代にも急激な円高を背景にして、企業の国際化が経営の課題となったことがある。当時のグローバル化の 対象は欧米先進国だったが、今回はアジアを中心とする新興国が主な対象となっている点で大きく異なっている。  

  世界を舞台にしたビジネスを行う人にとっては、英語を中心とするコミュニケーション能力や、日本人が 苦手といわれる交渉力、プレゼンテーション能力などがビジネスの基盤能力であることに変わりはない。加えてアジアを 中心とする新興国では、その国ごとに、文化もビジネスの方法も、そして言語も生活習慣も大きく異なるところに対応の難しさがある。     

  日本企業は、若手社員を中心に現地に派遣し、グローバルマインドを醸成する動きを急速に強めている。しかしその一方で、 若者の海外志向は低下傾向にあるといわれる。   

  グローバル企業として名高い企業でさえ新入社員が海外勤務を希望したがらないという。企業の努力だけでは不十分だ。 学校教育段階から海外学習の機会や体験を増やし、国内でも海外留学生との交流によって、異なる文化への理解やコミュニケーション能力を 育成していく機会を増やさなければならない。  

  日本の中から世界を眺めているのとは全く違う世界がそこにあることに早い段階で気づくことができれば、それだけ早くグローバル人材への 第一歩をスタートできるだろう。    

   ただしこれらの対応だけでは、将来に向けた人材育成には有効でも、急速な勢いで成長を続ける新興国のスピードに間に合わない。 彼らがマネジャーの役割を果たせるようになるまでに時間がかかる上、海外赴任では、日本で経験していない一段上のポジションでの役割を期待 されるケースも多い。

  マネジメント経験のない人が、価値観の異なるスタッフを、あるいは国籍も多様なスタッフをまとめあげて成果を出していくことが求められている。

   そのためには、マネジメントのエッセンスを少しでも身につけた上で赴任することだ。同時に、何よりもその国の人たちが大事にしている価値観や流儀をきちんと 理解し、相手の立場に立って考え行動する柔軟性が求められる。

  マネジメント経験があったとしても、日本での方法がそのまま海外では通用しないということを肌身で感じながら工夫し、新たな方法 を身につけていく学習能力も欠かせない。その際に、その国の人々の価値観や考え方について、事前にしっかりした知識があるかないかはその後の対応のスピードに大きな違いを生むだろう。

   グローバルマインドの醸成は、決してこれから海外に出かけてビジネスを行う人だけに求められるものではない。もはや日本にいても上司や同僚、取引先、提携先が外国人になることも 決して珍しいケースではなくなっている。

  グローバルマインドの習得はあらゆる人々に必要な時代になっているのである。

  

  


     

    


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