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■経営アカデミー 経営者講演録 (生産性新聞 記事より)

坂根正弘氏
坂根 正弘 氏(コマツ 取締役会長)
(1963年小松製作所入社。専務取締役、代表取締役副社長を経て、
2001年代表取締役社長、2007年代表取締役会長。2010年から現職)

「トップは明確なゴール示せ」

 トップリーダーの最も重要な役割は、明確なゴールを、わかりやすく具体的に示すことだ。会社の課題を経営企画部門に丸投げするトップがいるが、私は全く理解できない。トップが最も重要な課題を他人に考えさせるというのは私のリーダー論にはない。自分自身で分析し考えたゴールであれば誰の責任にもできない。
 2001年にコマツの社長になったとき、@日米欧時代は終わった。アジアの時代だ。アジアでは我々がトップなのでチャンスが来た。A世界では人口増と都市化が加速度的に進行し、「資源・エネルギー」、「食糧・水」、「地球環境・医療」が大きな課題になる。Bコマツが赤字になったのはものづくり競争力が失われたわけではない。本社や子会社の固定費に押しつぶされた。コマツはもう一度ものづくりに戻ろう。という3点を社員に語った。
 日本企業の強みは農耕民族の強みだ。日本でもアメリカでも中国でも農村地帯にある工場ではものづくりがしっかりしている。農耕民族のDNAというのは連携することを厭わず、何をやるにもきめ細かくやる。
 一方で、きめ細かくやるのはものづくりではいいが、オフィスの仕事では最悪だ。例えば、社長にいつ聞かれてもいいようにあれもこれも準備する仕事。私は部下に仕事を頼むとき、「私が聞くことで、もし資料がないのなら、ないと言ってくれ。これだけはつくってほしいという資料はそのように頼む」と前置きする。本社の仕事は、マーケットを競合よりも早く正確に把握する仕事を除き、スリムであればあるほどいい。
 経営構造改革では、商品は世界1〜2位の「ダントツ」商品に特化し、種類はほぼ半減させた。希望退職も募り、子会社も減らした。本社の仕事は名刺一箱に至るまで見直した。全員が痛みを伴う改革の結果、売上は減ったが、固定費を1年半で500億円削減し、健康体を取り戻した。 建設機械の稼動状況を遠隔で管理・把握するシステム「KOMTRAX」を標準装備した建設機械は世界で27万台に及ぶ。時系列で稼動時間を比較すれば、マーケットの動向が地域ごと、商品ごとにリアルタイムで把握できる。
 無人ダンプトラック運行システムでは、ダンプを無人にする技術を開発したところ、すでに世界の鉱山の7割にLANを引いているベンチャー企業があることを知り、すぐに買収した。LANと無人ダンプをパッケージ化したことでビジネスモデルになる。ビジネスモデルはトップが考えないとだめだ。トップが考えるから会社を買収しようという案が出てくる。
 コマツウエイは、価値観とその価値観を実現する行動様式を明文化したものだ。2007年に社長を退任する際、「代を重ねるごとに強くなる企業」にしたいと考えた。コーポレートガバナンスでいえば、「取締役会を活性化すること」「全ステークホルダーとトップ自らコミュニケーションをとること」「ビジネス社会のルールを遵守すること」「決してリスクの処理を先送りしないこと」「常に後継者育成を考えること」の5項目だ。これを引き継ぎ事項にしようと思ったが、社員全員が共有できるよう明文化した方がいいと考えた。
 しかし、お題目を唱えるだけではダメで、魂を込めて実践することが大切だ。 例えば、「ビジネス社会のルール遵守」については、悪いニュースはトップへの報告の先頭に書く項目だ。トップに一番先に上がってくれば、よほどの人でない限り、それを隠しておけとは言わない。何カ月も経ってからの報告では、上がってきた時にはもう手遅れということがよくある。悪いニュースがすぐにトップに上がる仕組みが重要だ。
(8月28日に行われた「トップマネジメント・コース」と「経営戦略コース」の合同講義より) 



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