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■経営アカデミー 経営者講演録 (生産性新聞 記事より)

松本晃氏
松本 晃 氏 カルビー 代表取締役会長
(1972年伊藤忠商事 入社。関係会社の取締役営業本部長などを経て、99年J&J代表取締役社長、08年 最高顧問。09年からカルビー 代表取締役会長 兼 CEO)

「生き残るのは変化できる企業」

 伊藤忠の関連会社では6年で売上を20倍にし、大赤字を大黒字にした。J&J(ジョンソン・エンド・ジョンソン)の社長の時には9年で売上を3.6倍、利益を20倍にした。
 経営は他のものと比べてもあまり難しくはない。世のため、人のためになって、儲かればいい。実行することは易しくないかもしれないが、当たり前のことを当たり前に、正しいことを正しく行うことだ。
 J&Jは長期的な企業価値創造には定評があるが、その秘訣は「クレド」(「我が信条」)につきる。1943年にできたクレドには、我々の第一の責任は「顧客と取引先」、第二は「従業員とその家族」、第三は「コミュニティ」、第四は「株主」と明記されている。
 クレドは、会社にとっての「この指止まれ」だ。我々はこれを目指しているというものを示し、この指が好きな人は集まってこいというのが本来の会社であるはずだ。いつ頃からかはわからないが、会社はこの指を示さなくなった。「この指止まれ」をなしにリクルートをしているから、採用しても学生は辞めていく。
 経営で一番大事なことは、決定したり、判断したりすることだが、一般の会社では何を基準に判断しているのかわからないことが多い。社長の判断、副社長の判断、専務の判断の基準が異なれば意思決定はできないし、従業員も混乱する。クレドのような基準を持っていれば少なくとも意思決定はしやすい。カルビーでは、「顧客、取引先から、次に従業員とその家族から、そしてコミュニティから、最後に株主から、尊敬され、賞賛され、そして、愛される会社になる」というビジョンを定めた。
 カルビーの成長戦略は、@海外戦略A新製品開発Bホテトチップス市場のマーケットシェア拡大Cペプシコとの提携拡大DL&AE新規ビジネスの六つだが、最大の成長戦略は海外戦略だ。可処分所得の減少、デフレと少子化で、国内の市場は縮小傾向。中期的には海外売上比率を現行の約4%から30%以上としたい。
 海外事業の成功の秘訣は、@コストAスピードBローカライゼーションCパートナーの四つ。コストについては、その国のお客様がその商品にいくら払ってくれるか、からスタートしないと成功しない。コスト+適正利益=売価と考える会社は失敗する。売値―適正利益=コストでなければならない。これができないなら進出しない。
 2番目はスピード。海外ではスピード感がないととても戦えない。特に韓国、台湾、中国は早い。
 3番目は徹底したローカライゼーションと分権化。原材料と機械設備はすべて現地で調達する。トップマネジメントも従業員も現地の人で、現地の嗜好に合った商品を作る。
 日本の会社は海外に進出すると、駐在員をたくさん送っていたが、それは今は成り立たない。その理由は、@昔ほど日本人は優秀ではない(外国の人たちの能力が圧倒的に上がった)、A昔ほど日本人は働かない、B日本人の人件費は高い、の三つだ。これは日本の国にとっては大きな問題だ。日本人はますます働く場所を失っていく。
 社内官僚主義の徹底的な排除も重要だ。日本企業は日本で成功したことをそのまま海外に持っていこうとして、社内のルールを強制的に押し付ける。だからうまくいかない。社内官僚主義を徹底的に排除しないと、海外事業は成功しない。
 21世紀型企業は、危機管理、コンプライアンス、コーポレートガバナンス、企業の社会的責任、業績の五つの掛け算経営でなければならない。一つでもゼロがあったら結果はゼロになる。
 最も強いものが生き残るわけでもなく、最も賢いものが生き残るわけでもない。唯一生き残るのは変化ができる企業だ。経営者たるものは、しっかり稼いで、税金を払い、「顧客と取引先」「従業員とその家族」「コミュニティ」「株主」の順番を間違えずに経営を行ってほしい。

 (11月14日に行われた「トップマネジメント・コース」と「組織変革とリーダーシップ・コース」の合同講義の
  要旨) 



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