お知らせ

会長談話「牛尾治朗 前会長のご逝去の報に接して」を公表

2023年6月21日

牛尾治朗 前会長のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。


牛尾さんは、1969年に開催された日本生産性本部「軽井沢トップ・マネジメントセミナー」で、「私はこう思う~70年代の経済と企業環境」をテーマに講演をされ、財界デビューを果たされました。その後も当本部で精力的に活動された後、2003年6月から2014年6月の11年間にわたり会長を務められ、日本の生産性運動をより一層強力に推し進められました。特に、サービス産業生産性向上、ワークライフバランスの推進、女性活躍推進、公共人材育成をめざす日本アカデメイアの創設など、日本の生産性運動を新たな分野に展開され、現在の日本生産性本部の活動の礎を築かれたとも言えます。

また、牛尾さんのリーダーシップにより、日本生産性本部は2010年3月に公益財団法人に移行、公益に資する精神をわれわれに根付かせ、当本部の組織改革にも取り組まれました。さらに、会長退任後は名誉会長として、高い視座から真髄を突いたご助言を多くいただきました。

「日本生産性本部の創設者・郷司浩平氏は、時代の大きな流れを観察し、大局としてとらえることができる名プロデューサーである」として、経営者・労働組合幹部・学識者が一体となって日本の大きな時代の流れを洞察し、それに対して先見性をもって対処するという日本生産性本部の指針を明示されていました。私自身も日本生産性本部としても、この精神を受け継いで参りたいとあらためて意を強くするところです。

牛尾さんは、経営者としても改革の実践者としても偉大なる先輩であり、また公私にわたり兄であり盟友でもありました。先行きが不透明ないまこそ助言をいただきたい先輩を失ったことに言い尽せぬ悲しみを覚えますが、日本生産性本部や日本の政治・経済、特に日本の将来を担う人材の育成に対する深い想いと情熱を偲びながら、心よりご冥福をお祈り申し上げます。



2023年6月21日
公益財団法人日本生産性本部
会長 茂木友三郎



【ご参考:牛尾治朗 理事・名誉会長の当本部における略歴】

2003年6月~2014年6月会長(代表理事)、2014年6月~名誉会長(理事)。 1980年5月~(財)日本生産性本部〔1994年4月~(財)社会経済生産性本部、2009年4月~(財)日本生産性本部、2010年3月~(公財)日本生産性本部〕理事。


2007年5月にサービス産業生産性協議会を創設し代表幹事(~2012年7月)に就任、2008年9月にワーキングウーマン・パワーアップ会議を、2006年8月にワークライフバランス推進会議をそれぞれ発足するなど、サービス産業生産性向上や女性活躍、ワークライフバランスの実現・実践に向けて先導した。また、日本創成会議を2011年 5月27日に発足し人口減少や東京一極集中、エネルギー等幅広い課題に対する政策提言の取りまとめ、さらに、公共人材の育成を産学労で支える日本アカデメイアを2012年4月に創設し常任共同塾頭に就任した。