2026年 年頭会見・新年互礼会を開催しました
2026年1月7日
日本生産性本部は1月7日(水)、2026年正副会長年頭会見を都内で開催しました。
生産性向上と賃上げの好循環へ意欲 26年正副会長年頭会見
小林喜光会長(東京電力ホールディングス取締役会長)が「未来から学ぶ(Learn from the future)~企業・国家の『価値』と個人の『存在』を問い直す一年に~」と題した年頭会長所感を発表したほか、芳野友子副会長(連合会長)、大宮英明副会長(三菱重工業名誉顧問)、市川晃副会長(住友林業代表取締役会長)、大田弘子副会長(政策研究大学院大学長)、秋池玲子副会長(ボストンコンサルティンググループ日本共同代表)、神保政史副会長(全国労働組合生産性会議議長)、梶川融副会長(太陽有限責任監査法人会長)、増田寛也副会長(野村総合研究所顧問)が日本の重要課題や新年の抱負などを表明しました。
小林会長は、年頭会長所感の中で、「新たな秩序の黎明期ともいえる混沌とした時代にあっては、起こり得ることを想像して今すべきことを思考する『未来から学ぶ』姿勢で中長期の戦略を描き、持続可能な経済社会を次世代につないでいかなければならない」と指摘。「ウェルビーイングと人間尊重の社会の実現へと結実させるべく、新たな時代の生産性改革を実践・展開する一年としたい」と意欲を示しました。
続いて、8人の副会長が、日本の重要課題についてそれぞれコメントを発表し、質疑応答を行いました。副会長の発言要旨は次の通りです。
「より良い世界」へ決意
芳野副会長「21世紀も四半世紀が過ぎ、次の四半世紀をどのような時代にするのかは私たち一人ひとりに委ねられている。より良い世界をつくるとの決意を新たに、その一歩を踏み出したい。また、2026春季生活闘争が本格化する。生活向上を実感できるよう、賃上げノルムを定着させることに全力で取り組む」
成長分野の創出で好循環実現
大宮副会長「少子高齢化で縮んでいく国内市場であっても、成長が望める製品・サービスを創出することは可能だ。日本が得意とするきめ細かい製品・サービスは、国内だけでなく輸出型事業にすることもできる。得られた果実を更なる国内投資と、労働者還元へ回すという好循環を達成すべきだ」
今こそ真の働き方改革実施を
市川副会長「人手不足が全産業を覆っている。ガバナンス対応や専門職、新たな成長戦略の人材が不足しているのが見て取れる。働き方と業務の棚卸しを実施し、今こそ真の働き方改革を実施すべきだ。とくに、AIの利用・実践は各企業に与えられた課題であり、今年はしっかり取り組みたい」
AIが及ぼすインパクト探る
大田副会長「イノベーション会議で、AIが生産性に及ぼす影響や雇用に及ぼす影響、ガバナンスの三つの視点で、AIが企業に起こしつつあるインパクトを探りたい。まずは専門家や企業へのヒアリングを行い、現状や問題点を把握することから始める。生産性年次報告で中間報告をしたい」
企業経営や政策も多重思考で
秋池副会長「企業経営や政策の検討に関しては、シナリオで備えていくことが重要だ。『何かが起こったらこう切り替える』といった多重思考が必要な時代になっている。多重性を持つことはコストがかかるが、それを凌駕する付加価値によってコストを回収できるはずだ。人口減少や過疎化などの深刻な問題も考えていきたい」
生産性運動三原則を労使で共有
神保副会長「実質賃金改善は道半ばであり、国際比較でも日本の賃金水準や伸び率は十分ではない。人への投資こそ成長の源泉であるというノルムを定着させていくことが、2026年春季交渉に求められている。生産性運動三原則を労使で共有し、定着させていくことを交渉で実現したい」
新時代に挑戦する官民協調を
梶川副会長「企業行動として最も重要なのは付加価値生産性の向上による好循環である。企業行動におけるリスクテイクが適切に行われることが、付加価値生産性の向上につながる。勇気をもって挑戦するスタンスが求められる。生産性の向上=ガバナンスの強化であり、新しい時代に挑戦する民と官の協調が重要だ」
社会の仕組み変える後押しを
増田副会長「昨年10月末、『未来を選択する会議』を発足させた。人口減少問題によって社会の広範囲な分野に大きな影響が出るのはこれからだ。個人の価値観・倫理観に触れるところについては、個人の多様な選択肢を尊重しつつ、社会の仕組み等をより大胆に変えることを後押しする活動にしたい」
この後、2026年新年互礼会が開かれ、経済界や労働界、学識者など約1200人が参加し、生産性改革に向けて情報交換を行いました。
正副会長年頭記者会見 動画(ダイジェスト)
正副会長年頭記者会見 動画(フル)
