2019年 年頭会見

年頭所感

 日本生産性本部は2019年1月9日(水)、ホテルニューオータニにて、2019年正副会長年頭会見を開催し、年頭所感を発表しました。 茂木友三郎 日本生産性本部会長は平成後に始まる新たな時代に向け、生産性改革の加速と持続可能な社会の実現に向けた決意を語りました。

 会見に出席した佐々木毅副会長(元東京大学総長)、神津里季生副会長(連合会長)、小島順彦副会長(三菱商事相談役)、遠山敦子副会長(トヨタ財団理事長)、 有富慶二副会長(ヤマトホールディングス特別顧問)、野中孝泰副会長(全労生議長)、増田寛也副会長(東京大学大学院客員教授)は、それぞれ2019年の重要課題について問題意識を述べました。

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「新時代への決意~持続可能な社会へ~」

 平成が終わり、新たな時代を迎える。

 グローバル化の進展により、日本を取り巻く環境は劇的に変化した。急速に発展するデジタルテクノロジーが、今後、産業構造の変化や人々の働き方、生き方にどのような影響を及ぼすのか、新時代にむけての模索はすでに始まっている。

 新たな時代が始まろうとしている今、米国を中心とした自国第一主義的な空気が蔓延していることには、大きな懸念を覚える。欧州では、英国やフランス、ドイツで政治に綻びが生じ始めており、米中対立の激化についても予断を許さない。世界情勢の変化がこれからの国際秩序や世界経済にどのような影響を及ぼすか、冷静に見極める必要がある。

 国内に目を転じると、未曽有のバブル経済とその崩壊を経験し、その後、長期にわたる経済停滞が続いた。少子高齢化の進展と労働力人口の減少、巨額の財政赤字など、課題は山積している。

 世界においても、日本においても、経済社会の持続可能性が、今、真剣に問われている。

 現政権には、長期政権であるからこそ、歴史的な視点に立ち、日本の諸課題の解決と、世界経済の成長と繁栄のために、力強いリーダーシップを発揮することを期待する。また、民主主義が適切に機能するためには、政権交代可能な責任野党の存在が不可欠である。政党改革のみならず、国会改革や行政改革など、統治構造のさらなる改革は喫緊の課題である。

 日本の経済社会を次世代に引き継ぎ、未来への責任を果たすためには、社会の活力となる生産性向上が不可欠である。今こそ、官民、そして労使を挙げて生産性改革に取り組むべきである。

 われわれ、日本生産性本部は、このような時代認識のもと、発足当時に匹敵する覚悟で、生産性運動を再起動する決意を固め、「人口減少下の新たな生産性運動の基盤整備」を旗印に、五つの柱からなる中期運動目標を掲げた。

 すなわち、
 一、生産性のハブ・プラットフォームとしての組織体制の構築
 二、社会経済システム改革に向けた合意形成活動の展開
 三、日本の人材戦略の再構築と中核人材の育成
 四、付加価値増大を軸とした生産性改革と「成長と分配の好循環」の創出
 五、国際連携体制の構築
である。

 本年は、この五つの目標を実践し、内外にむけて、本格的に発信を始める年とする。2020年3月の生産性運動65周年にむけて、すべての運動・事業を結集し、生産性改革を加速する。

 われわれは、生産性を軸とした研究体制を強化し、付加価値増大を軸とした生産性改革に取り組む。持続可能な社会経済システムを次世代に引き継ぐべく、改革のための合意形成活動を展開する。

 高い成長余力を持つサービス産業の底上げをはかり、地域の活性化を促す。サービスの送り手と受け手によって新たな価値を生み出し続けるとともに、経済の新陳代謝を促進し、日本の潜在能力を高めるために貢献する。日米欧の経営リーダーによる対話を通じ、生産性を軸とした国際連携体制の構築を目指す。

 生産性改革の核心課題は「人材の育成」である。われわれは、働き方改革を推進するとともに、多様な人材が働きがいを持ち、若い世代が未来に希望を持ち、活躍できる社会の実現を目指す。

 また、われわれは、新たな時代の幕開けという歴史の転換点を迎え、SDGsの達成に貢献することを、ここに宣言する。人間性を尊重する生産性運動の精神を基軸に、環境と調和し、持続可能な経済社会の実現にむけて、われわれは、未来への責任を果たす。われわれは、行動する。

2019年1月9日
公益財団法人日本生産性本部
会長 茂木 友三郎

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新年互礼会

年頭会見に続き、2019年新年互礼会を開催し、各界から1,500名を超えるご出席をいただきました。茂木友三郎 日本生産性本部会長の主催者挨拶で始まり、来賓ご挨拶として、菅義偉 内閣官房長官からの祝辞を頂戴しました。