演習とコンサルティング実習は「高いクオリティーで実践的」な内容
戸田 雅裕さん(第28期卒業生)
<診断士を目指したきっかけ>
新卒で大手IT機器関連メーカーに入社し、マーケティング、事業企画、商品企画、新規事業開発、海外市場開拓等の領域で、自社や各企業の課題をプロジェクト型で解決を図る社内コンサルタントのような業務に数多く関与しました。様々な難易度の高い課題を、社内の専門組織と連携しながらハードルを一つ一つ乗り越え、戦略立案、提言、実行支援等を通じ、企業の成長や業務改善に繋げていく仕事に強いやりがいを感じていました。この仕事を社内コンサルタントの位置づけではなく、いずれ独立して取り組んでみたいと漠然と考えていたことが、最終的には中小企業診断士を目指す事につながりました。
<JPCコースを受講した理由と講義内容>
診断士資格取得後は独立予定でしたので、経営コンサルタントとしての実践的なスキルを身に付け、最短で開業できる事が養成課程選択の基準となりました。その中でJPCを受講した理由は、①本番さながらのコンサルティング実習が計5回あり、様々な業種でクライアント支援の疑似体験ができる事、➁半年間全日制で勉強に集中できる環境であった事、③JPCが生産管理やIE等に関する高い知見を保有しており、製造業出身者としてのスキル向上が期待できる事です。
カリキュラムは、演習とコンサルティング実習で構成され、一言で表現すれば「高いクオリティーで実践的」な内容でした。また全日程を通じ息つく暇がない程「ハード」で、毎日分刻みで課題と格闘していました。
演習は、各専門領域のプロのコンサルタントが講師として、講義、グループディスカッション、ケーススタディー等、自身のコンサル経験を踏まえた実践的な内容を、惜しみなく迫力を持って伝えていただき、毎日が刺激の連続でした。
また、コンサルティング実習は、色々な業種に計5社、各10日問訪問するという内容でした。全カリキュラムの中で、コンサルティング実習が最も実践的で、多くの学びを得ることができました。コンサルティング実習は訪問前の事前準備がキーで、お客様から提供された情報やチームで収集した情報をベースに、現状とあるべき姿の仮説を設定した上、現地に乗り込みます。机上で考えた仮説とは乖離があることも多く、指導教官の時には優しく時には厳しい指導の下、毎日夜遅くまでメンバー内での喧々諤々の議論が繰り広げられます。途中で息切れしてしまいそうなこともありますが、最終報告でクライアント企業から良い反応があった時は、達成感や充実感に満ち溢れます。そして、この「経営コンサルタント」という仕事を自身が目指したことは、間違いではなかったと確信した瞬間でした。
<現在の活動状況と今後の抱負>
2022年10月に独立診断士として起業しました。最初に着手したことは、JPCでの貴重な経験を自分なりに資料化し、これまでお世話になった方々や、今後同業として働きたい方々に報告したことです。このような活動がきっかけとなり仕事の紹介が徐々に増え、起業スタート時から公的業務や補助金業務等、色々な仕事にチャレンジする機会に恵まれました。この機会をさらに発展させるため、一つ一つの仕事を顧客第一で20%増しのアウトプットを意識したことにより、リピート案件や新規案件に繋げることも経験できました。
今後の抱負としては、時代の流れを捉え、他者に負けない自分ならではの専門性を確立し、お客様から常に必要とされる経営コンサルタントを目指していくことです。そのためにはJPCでの学びをさらに進化させ、多くの経営者と会話し、情報感度を磨き、自分の目標に早く到達できるよう日々の自己研鑽に励んでいきます。