国際カンファレンス in 熊本『米国におけるコミュニティ・エクセレンスの衝撃』
― 経営課題は社会課題、社会課題は経営課題の時代における解決策 ―
①社会課題=経営課題の時代-経営課題の解決をするためには社会課題の解決が必要-
我が国は人口減少や少子高齢化、地域経済の衰退をはじめとした“厄介な問題” に直面しています。これらの社会課題が原因となり、特に地方の企業・団体は従業員の確保や事業承継、マーケットの縮小など深刻な経営課題に直面しています。つまり、これらの経営課題を解決するためにはその根本にある社会課題の解決が必要になるのです。
②どうやったら社会課題を解決できるのか?-有効な解決手法は不明-
従来はこのような社会課題は政府が解決すべき課題として捉えられてきました。 しかし、“失われた30年”が示しているように、もはや政府ではこれらの社会課題を解決できないことが明らかになっています。もちろん、個々の企業や団体だけでもこれらの社会課題の解決は困難です。そこでこれらの社会課題に対しては“ネットワーク” で解決することが有効であると言われています。即ち、地域に存する企業や団体、政府などの“主体” (=アクター)がネットワークを形成し、課題に対処するという考え方です。しかし、社会課題に対して ネットワーク”で解決するという概念は理解されても、これまで具体的な手法が明らかになっていませんでした。我が国でも個別の事例はいくつも確認できます。しかし、単に事例に留まってしまっており手法とは言えないのが現状ではないでしょうか。
③有効な解決手法-米国コミュニティ・エクセレンス―
この点、米国ではコミュニティ・エクセレンス(Communities of Excellence、以下COE)の活動が大きなムーブメントになっています。COEは日本経営品質賞の基礎にもなった「マルコム・ボルドリッジ国家品質賞」(以下、MB賞)のフレームワークをコミュニティに適用して厄介な問題を解決しようとする取り組みです。COEは2017年から活動がはじまり現在までに25のコミュニティで展開されています。そして、既にいくつかのコミュニティでは成果が発現しはじめています。その証左として、2022年8月にはバイデン大統領の署名により、MB賞のカテゴリーに新たに“コミュニティ”が加わっています。
そこで、本カンファレンスでは米国でCOEを推進する唯一の組織である”Communities of Excellence 2026”の事務局長をはじめとした専門家2名をお招きし、COEとは何か、なぜ有効な手法となっているか、その要諦について明らかにします。そして、社会課題=経営課題の時代において、地域の企業や団体はどのような役割を果たしていくべきなのか、日本経営品質賞を受賞し、地域課題の解決に挑む肥後銀行さまも交え、米国のコミュニティ・エクセレンスの成功事例を基に明らかにしていきます。
【日本版コミュニティ・エクセレンス(Japanese Communities of Excellence: J-COE)について】
当本部は社会課題化した経営課題の解決にむけて、企業・団体の方を対象に“日本版コミュニティ・エクセレンス”の取り組みを推進します。詳しくは下記リンクよりご覧ください。
日本版コミュニティ・エクセレンス(Japanese Communities of Excellence: J-COE)|
開催日程
対象
企業・団体の経営幹部、地域金融機関や地方自治体の経営幹部・地方創生担当責任者、その他
定員
会場定員400名
研修時間
14時00分 開室(予定)
14時30分 開会
17時15分 閉会
講師
米国コミュニティ・エクセレンス事務局長 Stephanie Norling 氏
Stephanie Norling, Executive Director, Communities of Excellence 2026
米国コンサルタント・ボルドリッジ専門家 Craig Anderson 氏
Craig Anderson, Strategic Advisor on Baldrige Performance Excellence
株式会社肥後銀行 代表取締役副頭取 山木 仁 氏
日本生産性本部参事
経営品質協議会事務局長/日本経営品質賞委員会事務局長 柳本 直行
モデレーター
日本生産性本部主任経営コンサルタント 黒田 和光
会場
株式会社肥後銀行本店 2階 大会議室 (〒860-8615 熊本市中央区練兵町一番地)
※駐車場はございませんので、公共交通機関でお越しください。
参加費(税込)
消費税率10%を参加料に含めております。
税率が変更された際は、原則、事業開始日の税率を適用した消費税を含めた金額を、特にご案内なく参加料といたしますので、ご了承ください。
無料
コースの特徴
- 特徴
1 -
COEの展開では地域金融機関をはじめとした地域の企業や団体がキーとなります。
わが国のベスト・プラクティスの一つである日本経営品質賞企業の肥後銀行様をお招きします。
- 特徴
2 -
米国の「コミュニティ・エクセレンス」(Communities of Excellence)の最新動向をご紹介します。
- 特徴
3 -
地域に根差した企業活動を行う企業・組織にとって、地域課題は経営課題に直結しています。
マネジメント手法による課題解決の可能性を深堀し、”厄介な問題”の解決方策を探ります。
プログラム概要
イントロダクション
『”失われた30年“と経営課題、社会課題』
日本生産性本部 参事/経営品質協議会 事務局長/日本経営品質賞委員会 事務局長 柳本 直行
“失われた30年”の間に経営課題は変容し、もはや一企業だけでは解決の難しい課題が増えてきています。このような時代では原因となる社会課題を解決しなければ、経営課題の解決が難しくなります。このような時代において、企業は社会課題をどのようにとらえたらよいのか、我が国で経営品質向上活動を創設し、多くの企業で推進してきた柳本氏からお話を頂きます。
基調講演
『米国におけるコミュニティ・エクセレンスの展開 ~社会課題=経営課題を解決する有効なフレームワーク~』
米国コミュニティ・エクセレンス 事務局長 Stephanie Norling 氏
COEは昨年8月に連邦の法改正に至るなど、米国において社会課題の有効な解決手法となっています。そこで、米国でCOEを推進する唯一の組織であるCommunities of Excellence 2026の事務局長であり、数々のコミュニティの取り組みに関わったNorling氏からCOEの考え方とその有効性についてお話を頂きます。
講演
『コミュニティとマネジメント~ボルドリッジ・フレームワークの視点から~』
米国コンサルタント・ボルドリッジ専門家 Craig Anderson 氏
COEは日本経営品質賞の基礎にもなった米国の「マルコム・ボルドリッジ国家品質賞」のフレームワークに基づいています。即ち、企業のマネジメントの考え方をコミュニティ(地域)に適用する手法となっています。組織とは異なるコミュニティへのマネジメントの手法の適用をどのように考えたらよいのか、ボルドリッジの専門家で民間企業のボルドリッジの取り組みにも造詣が深いAnderson氏からお話を頂きます。
講演
『社会課題=経営課題と地域の企業の役割~地域金融機関の視点から~』
肥後銀行 代表取締役副頭取 山木 仁 氏
我が国は深刻な人口減少に直面しています。この課題に対応すべく、「地方創生」が国の政策となって約10年が経過し、地方では地方自治体を中心に様々な取り組みが行われてきました。このようないわゆる社会課題は地域の企業や団体にとってもはや経営課題となっています。社会課題=経営課題の解決のために地域の企業はどのような役割を果たしたらよいのか、日本版MB賞である日本経営品質賞受賞組織である肥後銀行さまから地域金融機関の視点でお話を頂きます。
パネルディスカッション
『地域の企業・団体は社会課題にどうコミットすべきか~COEと成功要因~』
パネリスト: Stephanie Norling氏 Craig Anderson氏 山木 仁氏 柳本直行
モデレーター: 日本生産性本部 主任経営コンサルタント 黒田 和光
米国におけるCOEの成功事例では、地域の企業や団体が“バックボーン”(中核)となっています。地域の企業は社会課題にどのようにコミットすべきなのか、Norling氏、Anderson氏、山本氏、柳本氏をパネリストに迎え、米国のCOEのケースから明らかにしていきます。
キャンセル・変更のご依頼について
備考
※英語による応答等は通訳によりご案内する予定です。
日本版コミュニティ・エクセレンスについての詳細は、下記リンクよりご覧ください。
日本版コミュニティ・エクセレンス(Japanese Communities of Excellence: J-COE)
〒102-8643 東京都千代田区平河町2-13-12 MAIL:public@jpc-net.jp
※当本部ではテレワークを実施しております。メールにてお問合せを頂きますとスムーズなご対応が可能です。