自治体・学校・病院・金融機関

金融機関向け融資初級クラス研修

目的

本研修では、「財務を読み、事業を見て、経営を支援する」真に顧客本位の融資担当者としての基礎を確立することを目指します。

対象

入行3~5年目程度の行員・職員

今後、法人融資・企業支援業務を担う予定の行員・職員

研修の詳細

ねらい

近年、国内金融環境は大きな転換期を迎えています。長期にわたる低金利環境からの出口を見据え、企業の資金調達構造や金融機関の収益モデルにも変化が生じています。こうしたなか、金融機関には「融資審査」や「担保・保証」中心の取引から一歩進み、企業の持続的成長を支援するコンサルティブな金融姿勢が求められています。
一方で、人口減少・地域経済の縮小・事業承継など、取引先企業が直面する課題は一層多様化しています。そのため、融資担当者には単に財務指標を分析するだけでなく、事業の実態・ビジネスモデル・経営者の想いを含めた総合的な理解が不可欠です。

本研修では、こうした時代の変化に対応するために、以下を中心とした学習を行います。

  • 財務・事業・組織の3視点による企業分析力の習得:数値の背後にある経営実態を把握し、リスクと成長性を両面から見立てる力を育てます。
  • 相手視点に立った融資判断と顧客理解の深化:利用者や目的に応じて分析の重点を変える柔軟な思考法を学びます。
  • PL・BSの経営的意味の再確認:財務諸表を“経営者の言葉”として読み解くスキルを高めます。
  • ビジネスモデル・商流図の理解による実践的支援力の向上:企業の価値創出構造を把握し、将来の資金需要や支援策を考える基礎を築きます。

本研修を通じて、受講者は「財務を読み、事業を見て、経営を支援する」真に顧客本位の融資担当者としての基礎を確立することを目指します。

標準的なタイムテーブル

【1日目】

9:00







17:00
  • 財務諸表の基本構造の理解(PL/BSの経営的意味)
  • 財務分析の基礎と相手視点での分析方法
  • ケーススタディ:実際の企業データをもとにした分析演習

【2日目】

9:00







17:00
  • 事業・組織・人材面からみた企業実態の把握
  • 商流図・ビジネスモデル分析
  • 総合判断演習:企業支援に向けた提案づくり

期待される研修効果

本研修を通じて、受講者は財務数値の背後にある事業実態や経営課題を多面的に捉える力を身につけ、融資判断や企業支援における実践的な洞察力を高めます。研修後の現場実践を通じ、次のような効果が期待されます。

  • 融資判断力の向上:財務・事業・組織の3側面を総合的に考察し、実態に即した判断ができるようになる。
  • 顧客理解の深化:商流やビジネスモデルを踏まえたヒアリングを行い、顧客の成長可能性を見極める力が高まる。
  • 提案力の強化:数値分析に基づく裏付けのある提案が可能となり、顧客との信頼関係を強化する。
  • 若手職員の早期戦力化:法人融資の実務に必要な基礎思考を体系的に学び、現場で即戦力として活躍できる。
  • 組織的支援力の向上:部内での情報共有・後輩指導を通じて、チーム全体の融資判断スキル向上に寄与する。

受講者の声

  • 社長と同じ目線をもつことにより、他行との差別化、企業とのグリップ強化につながることが改めて認識できた。
  • 法人担当としての考え方がブラッシュアップできました。明日からの実践に活かせる研修に参加できたことを深く感謝いたします。
  • 当行の人員構成上の都合もあり、若手職員が早い段階で法人担当となり、現場に出ているケースが多い。本研修は、その部分をカバーできる内容が充足しているため、同僚や後輩もぜひ受講してほしい。

関連する研修・セミナー

関連する企業内研修

関連テーマを見る