中小企業診断士コース

先生方のフィードバックが丁寧で自身の課題が明確になった

日暮 健一さん(第24期修了生)

<診断士を目指したきっかけ>
父が小規模企業を経営していました。そして倒産させます。何もできなかった悔しさを今でも抱えています。入社したのは㈱リクルートです。関連会社の代表取締役時代に、会社史上初の単年度黒字化できたことから、いまこそ中小小規模企業に役に立つ時が来たのではないか、と思い、退職。中小企業診断士取得を通じて経営コンサルタントを目指すこととしました。


<JPCコースを受講した理由・思い出・評価>
中小企業資格取得は入口、早くクライアントとやり取りがしたい、という想いから、2次試験受験は最初から選択肢にありませんでした。養成課程の中でJPCを選択したのは、半年という短期間で修了できること、中小企業大学校が金融機関からの派遣の方が多いのに比べて、独立志向の方が多いこと、経営コンサルタント養成というコースの一部であり、私の志向に合っていたことからです。
前半の経営診断Ⅰの講義では、ケースやディスカッションを通じて、1次試験の知識の理解が深まります。毎日の講義をレジュメにまとめますが、あとでこれが実践で役に立つコンテンツになっています。後半の経営診断Ⅱになると、7回におよぶケース演習が始まりました。現状分析、重要課題設定、解決策をまとめます。初日午前中がケース解説、午後と2日目は作業日、3日目に発表というスケジュールです。共有の場で、すべての勘定項目の計画を細かく設定している同期がいて、とても感銘を受けました。以降彼の真似をして作るようになりました。素晴らしい同期がいることも大きな収穫です。
先生方はフィードバックがとにかく丁寧で、自分の課題が明確になりました。中小小規模事業者の実態に合わせた運用に正解はない、先方に理解、納得いただくことありきだ、ということが分かったのが最大の収穫でした。自分はこう考えたので、こうである、と言い切ることができるまで考え抜くこと、ここがひとつ目の柱で、そしてその上で提案がもし先方の価値観に合わないようでしたら修正して行けばよい、コミュニケーションがベースにあるということが2つ目の柱だと思います。もう4-5回ケース演習があってもよかった、と思えるほどです。


<5回の実習で学んだこと>
① A社(80名 メーカー)IE手法を使った現場改善への取り組み
② B社(20名 旅館)財務分析と重要経営課題である売上高増加の取組み ※班長
③ C社(80名 飲食)財務マネジメント強化への取り組み
④ D社(150名 メーカー)事業ポートフォリオの策定、売上高強化への取り組み
⑤ E 社(100名 旅館)売上高増のためのプラン策定とその定着への取り組み ※班長

・財務分析の意味合いを知る
事前分析では3回、テーマでは2回担当しました。若干苦手感がありましたが、集中的に取り組むことで、だいぶ慣れていきました。B社では、旅館業の経営指標としてGOP(Gross Operation Profit)=経常利益+減価償却費+支払利息+地代家賃が大切でそれを達成するための売上高の設定の重要性を学びました。C社では、紙で運用している財務マネジメントの実態の把握と店舗別採算への仕訳、経営指標の素早い把握の仕組みの提案を行いました。中小小規模事業者は、経理数字を紙でやり取りしているケースが多く、月次決算が遅くなり、対応が遅くなる実態を見ました。ここを変えて社内共有、対応を早めるだけで、経営改善につながるのだ、と痛感しました。

・明日からすぐに使える具体的な提案を知る
D社では、新商品の営業戦略を提案することになりました。私はこんなに細かいことは言わなくてもわかるだろう、ここまで細かいとかえって失礼であると思っていて、「思考(こう考えればできる)」の提案にスポットを当てて、「行動(こうする)」はついてくると考える傾向がありました。中小小規模事業者は成功体験が少なく自信がない、よって「行動」から変化してもらい、そのあとに「思考」が変わる=できると思い自信が付くというプロセスを踏むことも必要であること教わりました。E社では、明日からすぐに使える提案をしたい、という主旨で、経営理念→経営ビジョン→経営計画→経営戦略に沿って明日からすぐに使える具体的な提案の粒に応じた課題設定をすることを学びました。大きな経営課題を設定しがちな私は、粒感の設定は目から鱗でした。スケジュールに落として優先順位をつけておくことが定着を図ることにつながること学びました。

・提案のパターン企画書の完成
修了してすぐ、実習、演習で学んだものを復習し、自分なりの提案のパターン企画書を作成しました。現状分析、あるべき姿の設定、問題点の抽出、重要経営課題の設定、中期経営計画の策定ができる
パワーポイント、エクセルを作成、実作業を短時間でまとめることができるもので、MECEであると自負しています。
積極的に飲み会の幹事をしました。同期や事務局の方々とのやり取りが多く、仲良くなることができました。24期では同期LINEを作ることができて様々なやり取りを行っています。これからも切磋琢磨
していきたいと思います。


<現在の活動状況・今後の抱負>
 2020年4月に独立、開業し、2021年1月に法人に成りしました。売れ続ける組織作り/宿泊・観光業の収益力向上/事業承継・後継者教育/補助金申請サポートをテーマにしています。3年かけて1人前になれるよう精進中です。私は、JPCで学んで本当に良かったと思っています。とにかく実践的で対応力が身に付きます。独立してからも、学んだことを基本とすればたいていのことには対応できます。わからないことは、学び方、調べ方を学んでいるので物怖じしません。初年度より仕事をいただけるのはこういった姿勢が功を奏している要因だと思います。それこそが私がJPCで学んだことです。先生方、スタッフの方々には感謝の念に堪えません。ありがとうございました。


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