団体客から個人客へのシフト成功で売上増加

宿泊業

ゆのごう美春閣(岡山・美作市)

【日本生産性本部が観光庁から受託した2018(平成30)年度「宿泊業の生産性向上推進事業」のコンサルティング対象施設で、生産性向上マーケティングのワークショップにも参加した「ゆのごう美春閣」の永山久徳 代表取締役社長に伺いました。】

美春閣は団体旅行がピークを迎えていた頃に建てられたこともあり、施設面でもサービス面でも従来は団体客を中心に動いていた。

時代の流れに対応して、個人客にシフトしなければいけないと思っていたが、団体客のオペレーションを中心に考え、手の空いたときに個人客のオペレーションを考えるといった習慣が従業員にも経営陣にも染みついてしまい、なかなかそれを払拭できなかった。危機感はあったが、何から手を付けていったらいいかわからない状態だった。客室を変えたり、バックヤードのレイアウトを変えたり、個人客向けの販売促進や広告に変えたりしたが、他の宿泊施設と比べると、個人客の比率は低いままだった。

今回の改善活動では、自分たちの強みをもう一度分析して見直し、三世代家族というターゲットに注目した。おじいさま、おばあさまがいらっしゃったときにどう対応すればいいか、小さいお子様にはどういうサービスが必要かといったことは、ノウハウとしては蓄積されていたが、従業員全体には共有化されていなかった。今回、それらを整理して、誰でもわかる、三世代の「おもてなしシナリオ」を体系化することができ、大変役に立っている。

訴求ポイントをしっかり整理したうえで、各予約サイトにおいて、三世代プランの販売を行ったところ、昨年の夏以降、売上が大変増えている。我々が持っていた強みや、我々が積み上げてきたノウハウをお客様にわかりやすく伝えられたのではないかと思っている。今後は、普段、旅館を使い慣れていない世代の方にも訴求するポイントを整理し、発信していきたい。

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