調査・研究新入社員意識調査

平成22年度 新入社員のタイプ

平成22年度 新入社員のタイプは「ETC型」

2010年3月26日
公益財団法人 日本生産性本部

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新入社員タイプは、公益財団法人 日本生産性本部の「職業のあり方研究会」(座長:夏目孝吉 文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所所長、日本生産性本部 社会労働部「就職力センター」センター長)が命名し、毎年発表を行っている。学識経験者などで構成される当研究会では、多くの企業・学校等の就職・採用関係者の協力を得て、本年4月の新卒入社者の特徴を検討し、タイプの命名を行ったので、ここに発表する。

平成22年度・新入社員のタイプについて

「ETC型」

性急に関係を築こうとすると直前まで心の「バー」が開かないので、スピードの出し過ぎにご用心。IT活用には長けているが、人との直接的な対話がなくなるのが心配。理解していけば、スマートさなど良い点も段々見えてくるだろう。“ゆとり”ある心を持って、上手に接したいもの。

ネーミング詳細

厳しい就職戦線をくぐり抜けてきた今年の新入社員は、携帯電話などIT活用にも長けており、情報交換も積極的。時間の使い方も効率的で物事をスムーズに進めるようなスマートさもある。また、CO2の排出量削減など環境問題への関心も高い。

ただ、ドライバーと徴収員との対話がなくなったように、効率性を重視するあまり人との直接的なコミュニケーションが不足する場面も。

打ち解けて心を開くまで時間が掛かるため、性急に関係を築こうとすると直前まで心のバーが開かないので、上司や先輩はスピードの出し過ぎにご用心。理解しようとすれば、仕事のスマートさやIT活用の器用さなどメリットも見えてくるので、会社は、ゆとりをもって接し、永く活躍できるよううまく育ててほしい。

~就職環境~

前年は、後になって内定取り消しが関心を集めたものの、大量採用する企業が多く、売り手市場だったと言われた。一転して今年は、世界金融危機以降の先行き不透明感から採用に慎重な企業が目立った。特に学生に人気の業種で採用を減らす企業が多く、このため就職活動が難航した学生が多かった。

*ETCとは : 高速国道等を利用する際に料金所で停止することなく通行料を収受し、通過できるシステム。専用機器を搭載した車両が接近すると無線にて情報収集(情報確認)を行い料金所のバーが自動的に上がる仕組み。渋滞緩和に一役買いCO2排出量の削減にも貢献。ETCによる通行料金の支払額に応じてポイントが貯まるマイレージサービス(ポイントを還元額(無料通行分)と交換可能)もある。(Electric Toll Collection systemの略)