調査・研究新入社員意識調査

平成17年度 新入社員のタイプ

平成17年度 新入社員のタイプは「発光ダイオード型」

2005年3月24日
公益財団法人 日本生産性本部

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新入社員タイプの命名は、昭和48 年度以来、平成14年度まで30 年間にわたり、坂川山輝夫氏(現代コミュニケーション・センター所長)が命名されてこられたが、平成15年度から財団法人 社会経済生産性本部の「職業のあり方研究会」(座長:森 清 山野美容芸術短期大学 名誉教授)が引き継ぎ、命名及び発表を行っている。学識経験者などで構成される当研究会では、多くの企業・学校等の就職・採用関係者の協力を得て、本年4月の新卒入社者の特徴を検討し、タイプの命名を行ったので、ここに発表する。

「発光ダイオード型」

電流を通す(=ちゃんと指導する)と、きれいに光る(=いい仕事をする)が、決して熱くはならない(=冷めている)。

(解説)

厳しい就職戦線を勝ち抜いて就職を果したため、会社側の期待に応えようと先輩社員の教えを素直に聞き、また指導の仕方によっては良い成果を出す能力と真面目さを備えている。しかし、就職戦線が厳しかったことが、何事にも慎重な態度をもたらした。適切な指導があれば、そこそこ「正解」に到達できるが、それ以上は「様子見」をしがち。積極的に「光る」ことを歓迎する雰囲気を作り、時には熱くなることの素晴らしさも体験させる工夫が必要。また、あまり表には出さないが、個人としてのキャリア志向やこだわりが強い、そのため会社の都合による一方的な期待を押し付けたり、過重な労働を若さで乗り切らせようとしたりすると、乗ってこないばかりか、簡単に辞めてしまうことがある。また近年、各企業の職場におけるOJT がうまく機能していないとの問題点も指摘されるなか、資質を備えている彼らに対し教え・学ばせることに注力しないと、せっかくの人材を活かせない。企業側の新たな環境整備が求められている。