新入社員 半年間の意識変化調査
1998年12月3日
公益財団法人 日本生産性本部
調査研究・提言活動 資料ダウンロード
財団法人 社会経済生産性本部では、本年も新入社員入社後半年間の意識変化の調査を目的に、「若者意識アンケート・秋編」を実施し、集計分析を致しました。当調査は、1991年より、継続的に行っているものです。
つきましては、本調査の要旨をご送付申し上げますので、次世代を担う若手従業員についての情報として、ご活用いただけますれば幸いに存じます。
- 1.結 論
「厳しい現実を受け容れつつ、将来進むべき方向性はスペシャリスト」
厳しい不況の中で半年間の社会人生活を送った新入社員は、上記の意識を強め、自らの能力・専門性・個性に応じた将来を模索する傾向を強めております。「仕事は仕事、プライベートはプライベートと区別する意識が鮮明化」
仕事以外の時間では、職場の人間関係を持ち込まないとする傾向を強めております。 - 2.調査方法
本調査は、本年3~4月実施の(財)社会経済生産性本部 経営開発部主催・新入社員教育プログラムへの参加者の一部を対象とした調査結果と、本年10月~11月に、春の参加者の中から任意に抽出した468人を対象(有効回答:257通。回収率54.9%)に郵送等の方法で実施した調査結果との比較です。
- ※各設問の未回答者分は、削除してあります。
- 3.添付書類
本調査結果要旨(次項) →本年度の主だった調査結果をまとめております。
グラフ(1枚) →主な調査結果の時系列データを掲載しております。
集計表(5枚) →全ての設問のデータを掲載しております。
属性(1枚) →調査対象者の属性(性別、年齢、など)を掲載しております。
計 8枚
第8回 1998年 新入社員 半年間の意識変化調査 要旨
- ※詳細は添付の「集計表」(今年の全データを掲載)をご覧ください。
- 1.現実を受け入れる志向を示す数値~「夢」を持つものは、過半数割れ
- 「仕事を通じてかなえたい『夢』を持つ」者は、94年(48.6%)以来の半数割れとなった。(Q6(i))
→49.8%(本年春比−9.2ポイント、97年比−7.4ポイント)特に女性(37.3%)の数値が低い。 - 「若いうちならフリーター生活も悪くない」と考える者は、例年半年間で増加傾向にあったが、本年の伸びは微増にとどまり、2年ぶりの半数割れとなった。
→49.0%(本年春比+0.8ポイント、97年比−6.4ポイント)(Q6(e)) - 「自分がなじめない仕事を、我慢して続けるのは無意味」とする者が半年間で減少した。
→47.5%(本年春比−3.7ポイント、97年比+0.3ポイント)(Q6(a))
- 「仕事を通じてかなえたい『夢』を持つ」者は、94年(48.6%)以来の半数割れとなった。(Q6(i))
- 2.転職を受け容れる傾向を示す数値は、過去最高を更新。
- 転職について、「それなりの理由があれば転職する」者は、初めて80%の大台を超える。
→83.9%(本年春比+9.8ポイント、97年比+5.2ポイント)(Q7(a)) - 「条件の良い会社が有れば、さっさと移るほうが得だ」と考える者も、初めて過半数に達した※従来の最高は91年秋の48.6%
→50.8%(本年春比+11.1ポイント、97年比+5.6ポイント)(Q6(f)
- 転職について、「それなりの理由があれば転職する」者は、初めて80%の大台を超える。
- 3.仕事に対する意識~マニュアル志向を弱め、専門性を確立したいという意欲が見られる。特に「スペシャリスト」志向は、今年も増加し、過去最高を更新
- 「結果をちゃんと出せる自信がある仕事については、やり方に細かく注文を付けられたくない」者は大幅に増加
→72.9%(本年春比+14.9ポイント、97年比+9.2ポイント)(Q6(d)) - 「仕事の手順は、細かいところまで決めておいてほしい」者は大幅にダウン
→41.6%(本年春比−14.4ポイント、97年比−6.0ポイント)(Q6(c)) - 「各人の仕事の内容がはっきり決められていて、余計な口出しをしないですむ職場を望む」者
→54.5%(本年春比+8.0ポイント、97年比+2.0ポイント)(Q5(a)) - 「スペシャリストとして鍛える職場を望む」者は、過去最高を更新。
→54.7%(本年春比+5.5ポイント、97年比+1.9ポイント)(Q5(f)) - 「残業は多いが、自分の専門能力が高められる職場を望む」者
→33.4%(本年春比+6.4ポイント)(Q5(d))
- 「結果をちゃんと出せる自信がある仕事については、やり方に細かく注文を付けられたくない」者は大幅に増加
- 4.職場とプライベートとの関係~プライベート重視傾向が鮮明に。
- 友人とのコンパの先約があっても、職場の飲み会に出る者は、(Q4(c))
→35.0%(本年春比−16.2ポイント、97年比−4.9ポイント) - 会社の運動会などの親睦行事は、出来れば参加したくない者は、(Q6(g))
→40.2%(本年春比+14.3ポイント、97年比+1.5ポイント)
- 友人とのコンパの先約があっても、職場の飲み会に出る者は、(Q4(c))
- 5.個人の能力による処遇を求める傾向も半年間で強まりを見せた
- 「仕事を通して発揮した能力を基に評価され、昇格に差がつくような職場を望む」者は、
→81.1%(本年春比+10.4ポイント、97年比+4.3ポイント)(Q5(g)) - 「各人の業績や能力が大きく影響する給与体系を望む」者は、
→73.2%(本年春比+4.3ポイント97年比+6.3ポイント)(Q5(c))
- 「仕事を通して発揮した能力を基に評価され、昇格に差がつくような職場を望む」者は、
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