第34回 憲法「検討の基本方針」提示―21世紀臨調<2>
連載「JPC 70th クロニクル」㉞ 憲法「検討の基本方針」提示
「赤澤メモ」
21世紀臨調が発足した1999年は、憲法施行50周年(97年)を踏まえ、国会に憲法論議の場を設けようという動きが本格化した年であった。7月29日、衆議院本会議において衆参両院に憲法調査会を設置する旨の法律が成立。翌2000年1月20日、第147回国会において衆参両院に憲法調査会が設置された。
国の基本法制検討会議座長に就任した21世紀臨調代表幹事・赤澤璋一は1999年6月10日、7月2日の2度にわたって開かれた同検討会議事前会合において、①当会議の場に護憲であるとか改憲であるとかといった先入観や特定のイデオロギーは持ち込まない、②憲法を議論するに当たっては逐条解釈からは入らない、③各分野ごとに中・長期の日本の政策・法制上の課題を論じ、その延長線上において現行憲法の可能性と限界の双方を明らかにする、④国会憲法調査会や超党派議員の活動と連携をとりながら議論を行い、国民と政治家とが共有し得る信頼感ある憲法論議の土俵づくりを目指す――という「検討の基本方針」(いわゆる赤澤メモ)を提示。満場一致で運営委員の了承を得た。
なお、「赤澤メモ」は21世紀臨調の発足総会(7月12日)に提出され、正式な方針として了承された。
3つの中間報告
21世紀臨調が手がけた憲法・基本法制改革の検討方針は、①憲法のあり方にまで踏み込んだ国の形の見直しを産業界労使、学識者、言論界が同じテーブルについて議論②あえて憲法の専門家を加えず、国民の目線で議論を組み立てようとした③「基本法制上の改革」と「憲法成文上の改正」の双方を包括的に検討――などが画期的な試みであった。
21世紀臨調の「国の基本法制検討会議」は2002年2月22日に「外交・安全保障分野における憲法・基本法制改革」を、2月28日に「統治機構分野の改革」を、3月20日に「国民の権利・義務分野の改革」を公表(中間報告)し事実上活動を停止した。
同年、政治改革を牽引してきた21世紀臨調会長・亀井正夫が6月23日、代表幹事・赤澤璋一が9月29日、相次いで死去した。(文中・敬称略)
【参考文献】『生産性運動50年史』(社会経済生産性本部、2005年)/『平成デモクラシー』(講談社、2013年)
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