「行きたくなるオフィス」日建設計 中村 公洋 氏 シービーアールイー 松永 浩一 氏

「人的資本経営を後押しする『行きたくなるオフィス』」をテーマ

日建設計の中村公洋氏(写真右)
シービーアールイーの松永浩一氏(写真左)

日本生産性本部は2024年5月22日、第97期「人事部長クラブ」の5月例会を東京・飯田橋の日建設計東京本社ビル「PYNT(ピント)」で開催した。


当日は「人的資本経営を後押しする『行きたくなるオフィス』」をテーマに、日建設計の中村公洋氏(=写真右)と、シービーアールイーの松永浩一氏(=同左)の2人が講演した。


冒頭、中村氏は、松永氏とともに所属するピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会のワークプレイスイノベーション研究会の活動の概要を紹介し、「IoTの技術発展とともに、オフィス設計はデータに基づく設計に変化していく可能性が高い。IoTの技術を活用し、データに基づいた定量的な評価を積み重ねることで、オフィス空間は、顧客の企業価値の向上に貢献できるようになる」と述べた。

良好なコミュニケーションで自己成長促進

次いで、松永氏は、同研究会の活動内容に触れながら、「人的資本経営のフレームワークを踏まえてオフィス整備の意味を整理し、『行きたくなるオフィス』にすることで、良好なコミュニケーションを通じてワーカーと組織の成長を促進し、従業員のエンゲージメントを向上させ、人的資本経営を加速する効果が期待できる」と指摘したうえで、従業員のエンゲージメント向上を醸成する「行きたくなるオフィス」のキーワードは「エンパワード」であり、従業員が計画過程に参画し、自分たちの思いをワークスペースに込めることで、従業員の帰属意識や自律性を高め、結果的に生産性向上を実現できると強調した。


従業員のエンゲージメント向上で人的資本経営が加速

「行きたくなるオフィス」の整備計画に際しては、多様な階層、機能における課題や問題点をインタビューやアンケートなどによって洗い出し、優先順位を付けて施設計画に落とし込むことや、屋内緑化や絵画アートなどを積極的に導入すること、従業員のコミュニケーションデータや位置情報、対面情報などを計測し、オフィスレイアウトや運用管理などに生かすピープルアナリティクスを導入することなどが効果的だと述べた。


その後、参加者は、「社会にひらき人が集う〝共創の場〟」をテーマに2023年4月にオープンした「PYNT」の施設を見学した。




97期の「人事部長クラブ」は「人材こそ価値創造の源泉 人的資本経営の未来展望」を統一テーマに開催している。


問い合わせは同本部コンサルティング部、電話 03(3511)4031まで。



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