新入社員の「就労意識」と「生活価値観」の傾向~平成15年度新入社員「働くことの意識」調査結果からの分析~
2004年6月17日
公益財団法人 日本生産性本部
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財団法人 社会経済生産性本部は、昭和44年以来毎年実施している、新入社員「働くことの意識」調査結果を活用し、今日の新入社員がもつ就労意識や生活価値観の傾向をさらに浮き彫りにすべく、踏み込んだ分析を行い取り纏めた。平成15年度新入社員「働くことの意識」調査結果を素材に、当本部「職業のあり方研究会」(座長:森清 山野美容芸術短期大学名誉教授)で議論をすすめ、主に本研究会の岩間夏樹委員が分析にあたった。
<要 約>
●学校生活に満足しているグループの就労意識の特徴は「仕事を生きがいとしたい」「どこでも通用する専門技能を身につけたい」など仕事への積極性をうかがわせる反面、リストラへの不安、職場の人間関係への不安は低く、「上司、同僚が残業していたら自分の仕事が終わっていても帰らない」など、日本の職場の習慣に忠実な傾向も見せる。
●学校生活に満足しているグループの生活価値観の特徴は「少し無理だと思われるくらいの目標をたてたほうが頑張れる」「明るい気持ちで積極的に行動すれば、たいていのことは達成できる」など、積極的で、また将来に楽観的である。反面、対人関係への不安感や、インドア志向は低い。いわゆるポジティブ志向のパーソナリティーをうかがわせる。
●新入社員の就労意識を因子分析によっておおまかに整理すると、「仕事への不安」「自立を意識した仕事への情熱」「甘い期待をもたない」「モノの豊かさや社会的地位より自分自身の充実感を重視」「会社に依存することはできないという覚悟」が抽出された。
●新入社員の生活価値観を因子分析によっておおまかに整理すると、「一人志向」「周囲からの同調圧力の強さ」「男は仕事、女は家事という分業意識」「ポジティブで楽観的な態度」「モノの豊かさよりココロの豊かさ」が抽出された。
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