調査・研究自治体に関する調査研究・提言
第7回 地方自治体バランスシートの全国比較
2012年10月3日
公益財団法人 日本生産性本部
調査研究・提言活動 資料ダウンロード
公益財団法人 日本生産性本部の自治体マネジメントセンターは、地方自治体のバランスシート及び行政コスト計算書を全国から収集し、「第7回 地方自治体バランスシートの全国比較(平成21年度決算版)」を発表した。本調査は地方自治体のベンチマーキングを行い各団体の行財政改革に役立てていただくことを目的としている。
本調査は全国初の大規模な全国比較を行った平成18年4月発表の第1回【平成15年度決算版】以来7回目となるものである。全国比較にあたっては普通会計の 住民一人当たり負債額 住民一人当たり行政コスト 受益者負担の割合 資産老朽化比率 連結会計の 負債額の連単倍率 地方債・借入金と支払利息の連単倍率 の視点から県・政令市・市区・町に分けて評価を行った。主な結果は以下の通りである。(概要はP2・3)
【住民一人当たり負債額(市区)】
- 最も小さい東京都町田市(18.0万円)と最も大きい徳島県三好市(160.7万円)で一人当たり負債額に142.7万円の差がある。市区は住民一人当たり負債額100万円以上が18団体 30万円以下が37団体となっており、大きく差がある。(P9)
【住民一人当たり行政コスト(政令市)】
- 最も小さいさいたま市(27.5万円)と最も大きい大阪市(52.3万円)で一人当たり行政コストに24.8万円の差がある。大阪市は社会保障給付費が特に大きく全体の約3割を占めている。(P13)
【住民一人当たり行政コスト(市区)】
- 最も小さい大阪府交野市(21.9万円)と最も大きい東京都千代田区(72.4万円)で一人当たり行政コストに50.5万円の差がある。千代田区は人件費と物件費が大きいため行政コストが大きくなっている。(P14)
【資産老朽化比率(市区)】
- 静岡県伊豆市 大阪府枚方市で資産老朽化比率が60%以上となっている。また35団体で50%以上となっている。(P22)
【負債額の連単倍率(市区)】
- 兵庫県西脇市 岐阜県美濃市 滋賀県彦根市において負債額の連単倍率が3倍以上となっている。また91団体において2倍以上となっている。(P26)
【地方債・借入金と支払利息の連単倍率(市区)】
- 愛知県碧南市は地方債・借入金の連単倍率3.18倍に対して支払利息の連単倍率5.54倍と高くなっている。他の団体と比較しても大きく碧南市は利率の高い地方債・借入金を多く抱えていると考えられる。(P29)
お問い合わせ先
公益財団法人 日本生産性本部 自治体マネジメントセンター
WEBからのお問い合わせ