調査・研究自治体に関する調査研究・提言

第6回 地方自治体バランスシートの全国比較

2011年6月14日
公益財団法人 日本生産性本部

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公益財団法人 日本生産性本部の自治体マネジメントセンターは、地方自治体のバランスシート及び行政コスト計算書を全国から収集し、『第6回 地方自治体バランスシートの全国比較』(平成20年度決算版)を発表した。本調査は地方自治体のベンチマーキングを行い、各団体の行財政改革に役立てていただくことを目的としている。

本調査は、全国初の大規模な全国比較を行った平成18年4月発表の第1回【平成15年度決算版】以来6回目となるものである。全国比較にあたっては、普通会計の『住民一人当たり負債額』『住民一人当たり行政コスト』『受益者負担の割合』、連結会計の『負債額の連単倍率』の視点から評価を行った。主な結果は以下の通りである。

【連結会計・調査の背景と結果】

「地方公共団体における行政改革の更なる推進のための指針」(平成18年8月・総務省)で、連結財務書類の公表が要請された。それまでは、普通会計ベースの財務書類のみ公表している団体が多かった。しかし、この要請により、地方公共団体及び関連団体等を含んだ連結ベースでの財務書類を作成、公表する団体が多くなった。このことにより、普通会計だけではみえなかった自治体の全体像がみえるようになった。

今回の調査では、連結会計の負債額に注目をした。その結果、市区で300団体/372団体、町で36団体/49団体(今回の分析対象団体中)において、地方公共団体及び関連団体等と連結をすると負債額が普通会計の1.5倍以上となることがわかった。

【普通会計】

<府・県>

○神奈川県、千葉県、埼玉県、群馬県、福岡県の住民は、他団体より負債の負担が小さくなっている。最も小さいのは神奈川県の45万円で、負担額の最も大きい島根県より121万円小さくなっている。(P9)

<政令市>

○さいたま市、浜松市、仙台市の住民は、行政コストの負担が他団体より小さくなっている。最も小さいのはさいたま市の24万円で、最も大きい大阪市の約半分となっている。(P16)

<市区>

○東京都江戸川区、東京都江東区、東京都町田市、東京都北区、東京都練馬区、愛知県碧南市の住民は、他団体より負債の負担が小さくなっている。最も小さいのは江戸川区の9万円で、負担額の最も大きい長崎県対馬市より165万円小さくなっている。(P21)

<市区>

○千葉県佐倉市、神奈川県茅ケ崎市、埼玉県北本市の住民は、行政コストの負担が他団体より小さくなっている。最も小さいのは佐倉市の19万円で、最も大きい長崎県対馬市より52万円小さくなっている。(P23)

<町>

○愛知県長久手町、愛知県扶桑町、東京都瑞穂町、長野県軽井沢町、大阪府熊取町、徳島県藍住町、福岡県那珂川町の住民は、他団体より負債の負担が小さくなっている。最も小さいのは長久手町の17万円で、負担額の最も大きい北海道利尻町より244万円小さくなっている。(P29)

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