労働生産性の国際比較 2006年版
2006年12月13日
公益財団法人 日本生産性本部
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財団法人 社会経済生産性本部は2006年版「労働生産性の国際比較」をまとめた。昨年同様、OECDのデータによるOECD加盟国間の比較とともに、世界銀行などのデータによるOECD以外の国々との比較も行っている。また、製造業の労働生産性比較も行った。
主な結果は以下の通りである。
労働生産性の国際比較(2006年版)
- 1.日本の労働生産性(2004年)は59,651ドル(798万円)で、OECD加盟30カ国中第19位。
2004年の日本の労働生産性(就業者1人当りの付加価値)は、59,651ドル(798万円/購買力平価換算)でOECD加盟30カ国中第19位、主要先進7カ国間では最下位。日本の労働生産性は昨年(2003年/56,719ドル)より2,932ドル(5.2%)向上したものの、順位は昨年と変わらなかった。なお、第1位はルクセンブルグ(90,683ドル/1,213万円)、第2位は米国(83,129ドル/1,112万円)であった。
- 2.日本の製造業の労働生産性水準(2004年)は78,680ドル(887万円)で、24カ国中第3位。
日本の製造業の労働生産性水準(2004年)は78,680ドル(887万円)で、OECD加盟国でデータが得られた24カ国中第3位。2003年(73,187ドル/第4位)と比較すると5,493ドル向上し、順位も1つ上げている。主要先進7カ国でみると、米国に次ぐ第2位となっている。(製造業のみ加重移動平均為替レート換算)
- 3.生産性の動向からすると、製造業とサービス業では傾向に違い。
2000年を1とした日本の2004年の労働生産性指数は、製造業が1.154であるのに対し、サービス業が1.007にとどまっている。生産性の動向からいえば、今回の景気回復にあっても、製造業とサービス業では傾向が異なる。
- 4.2000年以降の日本の実質労働生産性上昇率は1.65%(年率平均)で、主要先進7カ国中第2位。
2000年以降(2000~2004年)の実質労働生産性上昇率をみると、日本は年率平均1.65%で、主要先進7カ国中第2位、OECD加盟30ヵ国中15位。1990年代後半(1995~1999年)が0.46%(主要先進7ヵ国中最下位)であり、大幅な改善をみせている。ただ、同時期の米国は2.39%と主要先進7カ国でトップであり、日米間の生産性格差は依然として拡大する傾向にある。
- 5.中国の労働生産性は10,168ドル(2004年)で、世界78ヵ国中第70位、日本の17%の水準。
中国の労働生産性は、10,168ドル(2004年/世界銀行データによる購買力平価換算)で、世界78ヵ国中第70位、日本の17%(6分の1強)の水準。90年代後半以降の実質労働生産性上昇率は7.6%(年率平均/世界67ヵ国中第5位)となっている。
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