地方自治体バランスシートの全国比較
~全国初720団体のベンチマーキング~
2006年4月26日
公益財団法人 日本生産性本部
財団法人 社会経済生産性本部の自治体マネジメントセンターは、地方自治体720団体のバランスシートを全国から収集し、ベンチマーキングを行った。今回のような大規模なベンチマーキング調査は日本初の試みと思われる。(道府県のバランスシート回収率は100%)
ベンチマーキングにあたっては「安定性」「自立性」「柔軟性」「生産性」「資本蓄積度」「世代間公平性」の6つの視点からの各評価と、6つの視点を統合した「財政力」で総合評価を行った。
今回の相互評価は、既存の財政分析指標では見えなかった各団体の財政状況を明らかにしており、今後の施策を検討する際の有用なツールとなりえるものである。主な結果は以下の通り
<道府県>
総合評価1位 三重県、2位 栃木県、3位 大分県、4位 茨城県、5位 山梨県
○過剰な資産を持たず、将来に不安の少ない三重県、栃木県、茨城県
○国への依存度が低く、行革努力がうかがえる埼玉県、千葉県、愛知県
○ハコモノが多く、行革努力の余地がある島根県、高知県
<政令市>
総合評価1位 さいたま市、2位 横浜市、3位 川崎市、4位 仙台市、5位 静岡市
○適度な資産を持ち、バランスの良い横浜市、川崎市、仙台市
○資産形成を抑え、効率的な財政運営を行うさいたま市、静岡市
○ハコモノが多く、非効率な大阪市
<市・区>
総合評価1位 刈谷市、2位 港区、3位 田原市、4位 厚木市、5位 裾野市
○行革の成果が見える日進市、可児市、大野城市
○地域条件の恩恵を受け、非効率な港区、田原市
○行革努力の余地がある旭川市、高知市
<町>
総合評価1位 湯沢町、2位 三好町、3位 大口町、4位 瑞穂町、5位 久御山町
○交付税によって裕福となった団体はほとんど無い
○小規模な町は効率化に限界、市町村合併などの検討が必要
○豊富な財源に甘え、効率化のインセンティブが低い湯沢町
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