調査・研究労働生産性の国際比較

労働生産性の国際比較 2003年版

日本の生産性 OECD30カ国中第19位、先進主要7カ国中では4年連続最下位

2003年11月18日
公益財団法人 日本生産性本部

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財団法人 社会経済生産性本部は2003年版の労働生産性の国際比較をまとめた.昨年同様,OECDのデータによるOECD加盟国間の比較とともに,世界銀行などのデータによるOECD以外の国々の比較も行っている.労働生産性の測定は従来どおり購買力平価で評価したドル換算GDPを就業者で除している.また,2001年版で試みた製造業の競争力比較も行った.

主な結果は以下の通り.

  1. 1.OECD諸国間比較では,2001年の日本の労働生産性(就業者1人当りの付加価値)は52;408ドル(786万円)でOECD30カ国中第19位,主要先進7カ国間では1998年から4年連続最下位であった.日本は昨年の順位は第20位でランクが1つ上がったが,購買力平価の円高によるものであった.
  2. 2.2001年の国民1人当りGDPは購買力平価換算で26;416ドル(396万円)で,主要先進7カ国比較では第3位と昨年と変わらず,OECD30カ国比較では第14位であった.
  3. 3.労働生産性関連指標を用いてOECD各国のポジショニングを調べてみたところ,日本は規模では大きいが成長力は弱く,イタリア,フランス,ドイツに近いところに位置している.
  4. 4.OECD加盟国以外で労働生産性水準が高いのは香港,イスラエルなどでいずれも50,000ドル前後の水準になっている.躍進が目覚しいとされる中国は59か国中第55位で国全体としては低生産性国である.
  5. 5.労働生産性改善率では中国が60カ国中第1位で,1991年から2001年の間に年率平均8.6%で成長している.日本は1.0%で第41位であった.
  6. 6.製造業の競争力は前回と同様第2位であったが,第1位の米国との差はやや広がっている.
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