調査・研究雇用・賃金に関する調査研究・提言

第5回 日本的人事制度の変容に関する調査結果概要

2002年1月31日
公益財団法人 日本生産性本部

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年俸制の導入率、さらに高まり34.8%、1000人以上企業では約4割

管理職層の人事制度「成果・業績主義」という企業は約6割(60.5%)

コンピテンシー導入企業が昨年の2倍に増加、約1割の企業に導入

財団法人 社会経済生産性本部は、97年より毎年、上場企業を対象に「日本的人事制度の変容に関する調査」を実施している。第5回にあたる今回の調査は、2001年10月中旬から11月上旬にかけて実施した調査結果のポイントは以下の通り(回答企業339社、調査の概要はp.12)。

  1. 1.人事制度の考え方(p.2-3)
    • 管理職層の人事制度は「成果・業績主義」という企業は約6割。そういった企業では、年俸制や苦情処理制度、コンピテンシーなどの導入率が高い。
  2. 2.年俸制(p.4-6)
    • 年俸制の導入率は一貫して増加し、今回の調査では34.8%(2000年調査、25.2%)に達した。
    • 業種別の導入率をみると、製造業では電機(57.1%)、鉄鋼(43.8%)、機械(42.9%)、第3次産業ではサービス(45.8%)、金融(40.9%)などで導入率の高さが目立つ。
    • 年俸制導入企業の約1割では係長・主任クラスにも導入されるなど、徐々に非管理職層へ導入が進みつつある。
    • 年俸額設定において、外部市場価格を、現在参考としている企業は35.6%、今後参考とするという企業は40.7%。年俸制導入が進むに従い市場横断的な年俸額の相場形成が進む可能性がうかがわれる。
  3. 3.苦情処理制度(p.7-8)
    • 評価や査定に対する苦情処理制度の導入率は年々増加し、今回の調査では36.6%。
    • ただし、制度導入企業の46.0%が自社の苦情処理制度の使い勝手が悪いと感じている。
  4. 4.コンピテンシー(p.9-10)
    • 高業績者に特有の行動特性(コンピテンシー)を人事制度に活用している企業は11.2%で、昨年調査(5.6%)と比較すると導入率は倍増。
    • コンピテンシーを活用する理由については、「評価ポイントが明確になり、評価の納得性・客観性が高まる」が40.2%と最も高い。
  5. 5.採用(p.11)
    • 通年採用、インターンシップ制、紹介予定型派遣、職種別採用といった採用に関する制度については、それら全ての導入率が高まっている。
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