調査・研究レジャー白書

レジャー白書2003

~新たな余暇市場の可能性~

2003年8月8日
公益財団法人 日本生産性本部

調査研究・提言活動 資料ダウンロード

財団法人 社会経済生産性本部の余暇創研では、、「レジャー白書2003~新たな余暇市場の可能性~」をとりまとめた。この白書は、わが国における余暇の実態を需要サイド・供給サイド双方の視点から総合的・時系列的にとりまとめた唯一のものであり、昭和52 年に初めて発表されて以来通算27 号目となる。

◆日本人の余暇活動の現状 ~経済的・時間的なゆとり感は乏しく、参加人口は伸び悩み~

平成14 年は統計上の労働時間こそ減少したものの、経済的・時間的な「ゆとり感」は依然として乏しく、定点観測している余暇活動91 種目への参加状況も、前年(平成13 年)に比べてさらに低調であった。ここ数年続いた“日常・身のまわり”型のレジャー(「園芸、庭いじり」「パソコン(ゲーム・趣味・通信など)」など)の成長も一段落した。代わって急伸したのが「宝くじ」である。お金も時間もあまりかけずに、夢を買いたいというサラリーマンのニーズにマッチしたものと考えられる。

◆余暇市場の動向 ~市場規模微増 スポーツ・観光部門は厳しい~

余暇市場は平成8年をピークに縮小傾向にあったが、14 年は82 兆9,660 億円、対前年比+0.5%のプラス成長となった。増加の主因はパチンコ市場(貸玉料)で、前年比+5.1%、約1.4 兆円の増加である。しかし、これを除けば余暇市場は5年連続のマイナス成長で、部門別では「スポーツ部門」(-3.2%)、「観光・行楽部門」(-0.9%)などが厳しい状況にある。

◆新たな余暇市場の可能性 ~都市型複合レジャーになれるかがカジノのカギ~

24 種目の「新たな余暇活動」に着目し、活動実態や市場規模を調べてみた。結果、参加人口が多くインパクトの大きい種目は「温浴施設(3,930 億円)」「携帯電話でのやりとり(1 兆8,380 億円)」「ペット(5,680 億円)」などであった。「新たな余暇市場」の全体規模は約5兆円であり、将来的な成長が期待できる種目も少なくない。

また、「カジノ」については、「行ってみたい」人は約3割であった。うちパチンコに興味のない「カジノ派」が1割存在するが、これは20~30 代の若い男女が中心であり、彼らのニーズに応える都市型複合レジャーになれるかどうかがカギになると考えられる。

お問い合わせ先

公益財団法人 日本生産性本部 余暇創研 (担当:長田)

WEBからのお問い合わせ

電話のお問い合わせ

  • 営業時間 平日 9:30-17:30
    (時間外のFAX、メールなどでのご連絡は翌営業日のお取り扱いとなります)
関連リンク

関連する調査研究・提言活動