調査・研究労働生産性の国際比較

国民の豊かさの国際比較 2008年版(生産性研究レポートNo.018)

2008年12月5日
公益財団法人 日本生産性本部

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財団法人 社会経済生産性本部は、OECD30カ国の豊かさを比較した「国民の豊かさの国際比較2008年版」を発表した。

比較にあたってはOECDや世界銀行の最新資料(主として2006年のデータ)から56の指標を選び、これらの指標を健康、環境、労働経済、教育、文明、マクロ経済の6つに分類し、各分野の得点(偏差値)の平均値を豊かさ総合指標として順位づけを行った。

社会経済生産性本部は2004年から毎年豊かさの国際比較を発表しており、今回が5回目となる。主な結果は以下のとおり。

  1. 1.日本の豊かさは第7位(OECD30カ国)、主要先進国の中ではトップ
    • 日本の豊かさは経済協力開発機構(OECD)30カ国中第7位で、前年と同順位であった。
    • 1位はルクセンブルグ、2位ノルウェー、3位スウェーデン、4位スイス、5位フィンランドで、ヨーロッパの国々が上位を独占している。
    • 日本は主要先進国の中ではトップ。米国は12位、英国16位、フランス18位、ドイツ19位。
  2. 2.日本の強みは環境指標(4位)、健康指標(5位)、弱みはマクロ経済指標(23位)
    • 日本は環境指標の4位が最高で、健康指標5位、労働経済指標9位、文明指標10位であった。
    • 教育指標は前年の13位から11位と順位を上げたが、マクロ経済指標は前年の22位から23位へ一つランクを下げた。マクロ経済指標が低迷している要因は「1996~2006年の平均経済成長率」の低さ、「国民一人当たり政府累積債務」の多さにある(いずれも最下位(30位))。
  3. 3.個別指標では人口当たりの「医師数」(27位)や「国際観光収入」(最下位)などが下位
    • 個別指標のうち、日本の「人口1,000人当たり医師数」は27位、「国民一人当たり国際観光収入(受け入れ国際観光客による支出)」は最下位(30位)、と下位に甘んじており、昨今の医師不足や訪日外国人観光客の少なさなど政策課題が浮き彫りになっている。
  4. 1.順位が大幅に上がった指標は「パソコン台数」、順位が下がった指標は「家計支出」「失業率」「交通事故死」など
    • 「人口1,000人当たりパソコン台数」は前年の14位から9位へと大幅に順位を上げた。逆に「国民一人当たり家計最終消費支出」(10位→17位)、「失業率」(5位→9位)、「人口100万人当たり交通事故死」(7位→10位)は順位を下げ、日本の豊かさに不安な面も見られる。
  • 詳細及び図表については添付ファイルをご参照下さい。

『国民の豊かさの国際比較』2008年版(生産性研究レポート:018)

頒価(本体2000円+税)

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